
偏光グラス
土砂降りの雨の夜、10数キロ先まで行かなければならないことになりました。公共交通機関の便は悪いので自分でボロ車を運転して行きます。
通り慣れた道を過ぎ、しばらくして、大げさに言えば自分が道路の何処を走っているのか判らなくなって怖くなってきました。
前方を走る車のテールランプの赤い光や、ガードレールに付けられた反射板による反射光が濡れた路面にジグザグを描き、対向車のヘッドライトの光も路面で反射してセンターラインも見えません。
この様な恐怖を味合わされる原因は、私の目が近視と乱視だからです。
近視と乱視、特に乱視をコンタクトレンズやメガネで完全に矯正すればこの恐怖から逃 れることが出来ますが、他の考えとして、路面で反射する光を弱めることが出来れば恐怖は弱くなります。
反射光は電場 の方向が変化しているので、偏光素子を使って特定の方向の電場を持つ光を遮蔽します。
偏光については、 「偏光について」 を参照してください
この偏光素子を使ったメガネが「偏光グラス」「偏光サングラス」などという名称で市販されています。
上は、「Coleman(コールマン)オーバーサングラス 偏光レンズ ブラック CO3012-1」可視光透過率20%
下は、「amc クリップレンズ イエロー H-96」可視光透過率70%です。
見た目、通常のサングラスと変わりませんが、二つとも偏光グラスになっています
パソコンの液晶ディスプレイに向けて回転させると、暗くなる角度と明るくなる角度が90度ずれています
amc H-96 イエロー
Coleman c03012-1
これらの偏光グラスで陽の当たったアスファルト路面(下写真)
を見てみると
左は、amc H-96 イエロー
右は、Coleman c03012-1
サングラスの場合はカメラ用偏光フィルターのようにフィルターを回転させて対象物がはっきり見えるようには出来ないので、普通の色つきサングラスより少しコントラストが良いくらいです。
路面や前の車、対向車からの反射光が全て軽減できる訳ではありません。特に可視光透過率が高いものは元々が偏光に関係なく光を通すように出来ているので、偏光グラスとしての能力は劣ります
追記
自動車の運転時に使用してみると、晴天時は可視光透過率の低い偏光グラス、薄曇から夜間はイエロータイプの可視光透過率の高い偏光グラスが良いです
薄曇ぐらいの光量があると可視光透過率が高いグラスでは眩しいことがありますが、可視光透過率が低いグラスでは居眠りを誘い危険です
目の疲れは眼や脳が原因ですから、どんなグラスを使っても眼を使っている以上疲れます
自由研究・科学系記事 ⇒
プライバシーポリシー