気になる病気の自己診断 身近な薬用植物 ゴルフのルール 種子からの盆栽入門
医療検査値の意味・読み方 美味しい調理のコツ 自然誌 病状を改善する栄養素

自由研究  ⇒  気象

身近な自然と科学 Vol.43【霧】から

今回は、【霧】です。
ご存知の通り、空に浮かぶ“雲”と“霧”は同一の物ですですから、「雲の中に入りたい」とお子さんにせがまれたら、霧が出来る早朝を選んで散歩させれば良いわけです。

霧と似ている物に“もや”がありますが、“もや”も霧の一部です。
直径数十マイクロメートル(注5)以下の水滴(或いは氷粒)が地表近くに浮遊し、水平方向1キロメール未満にある物しか見えなければ(視程1km)、“霧(或いは氷霧)”1キロメートル以上遠くの物が見えても霞んでいれば、“もや”と言います。

霧の中は、相対湿度(注1)は100%近く、“もや”に近くなるほど湿度は低くなります。
霧は水滴の粒で見通しが悪くなる現象ですから、水が蒸発しないで存在できるまで湿度が高いのは当然ですが、空気中に微小、且つ、水分を吸収する微 粒子が浮遊していた場合は、水分が粒子の表面に膜を作り、湿度がもっと低くても水として存在できます。
この時の微小粒子を“凝結核”と言います。
“凝結核”は、人工的な大気汚染物質、火山からの噴出物質などです。

凝結核があると、水蒸気が水滴として存在しやすくなる理由ですが、凝結核は一般的に化学物質を含み、(一般的に)水溶性の化学物質は水分を吸収しやすいという性質があるからです。
身近では、食塩を空気中に放置すると湿ってしまうのがこの例です。

余談ですが、凝結核によって低い湿度で小さな水滴が出来、その水滴がぶつかり合って大きな水滴になれば雨となるので凝結核になるような物質を、湿度の高い空に撒けば人工降雨となります。
凝結核にはヨウ化銀やドライアイスが使われます。

“凝結核”の影響もありますが、霧が出来る条件は

  1. 湿った空気の温度が“露点(注2)”まで下がる
  2. 空気中に含むことが出来る水蒸気量を超えて水蒸気が供給された
  3. 前述(1)、(2)の双方
    となります。

次に、霧の種類ですが、

注1: 相対湿度
空気中の単位容積あたりに含まれる水分の量とその時点の温度に対応する空気中に含むことが出来る水分の量の比。
注2: 露点
空気の温度を下げると、その空気が含むことができる水蒸気量が減ります。
すると、水蒸気として空気中に保持されなくなった分が水として現れます。
この時の温度を露点温度と言います。
夏、冷たい飲み物を入れたコップの外側に水滴が付くのは、コップの周りの空気が冷やされ、その空気中に保持できなくなった水蒸気が水となったものです。
注3: 赤外放射
夜間、地面は赤外線としてエネルギーを放出します。
曇があると、赤外線は雲で反射されて地面に戻るために地面が失うエネルギーは少ないため、雲の無い日より地面温度は下がり難い。
注4: 温暖前線
冷たい空気の上に温かい空気が乗り上げた状態で寒気と暖気が接する地上の線
注5:マイクロメートル
100万分の1メートル
注6: 断熱膨張
空気の塊がその外部と熱の出入りが無い状態で膨張すること。

*空気中に含むことが出来る水蒸気量は、その空気の温度が低いほど少なくなり、その空気の温度が高いほど多くなります。
含むことが出来る水蒸気量を超えた時、過飽和状態と言います。
過飽和状態になると、水蒸気は水として現れます。
この現象は、お湯に砂糖を溶けるだけ溶かし、そのお湯の温度が低くなると、砂糖が固体として現れるのと同じです。








プライバシーポリシー