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シダ植物は陸上高等植物の祖

陸上高等植物の先祖は、シダ植物です。
シダ植物は、山中の湿っぽい所には大小様々な種類が見られますが、山菜として食べられる“ゼンマイ”、“ワラビ”
川の堤や空き地に生え、ツクシ誰の子スギナの子と歌われている“スギナ”
夏季、園芸店に出回る“アジアンタム”、“つりシノブ”など、身近な所にも自生しています。

シダ植物が現れたのは、4億2千万年前(古生代シルル紀末)です。
そして、今から5千万年ぐらい前(古生代末)にシダ植物の一部はイチョウなどの裸子植物に、 その後、裸子植物の一部が柿やりんごのような被子植物になったと考えられています。

ところで、シダ植物と他の植物とを簡単に区別するものは、種子と維管束の有無です。
維管束は改めて説明するまでもないですが、水や光 合成で作った物が流れる管です。
シダ同様に胞子で増えるコケ植物と並べて書くと、3者の違いは以下のように一目瞭然です。

カビやキノコも胞子で増えますが、菌類なのでシダ植物とは別もので、 カビやキノコはパンを作る時に使う酵母に近いものです。

シダ植物の中にはワラビのように日当たりの良い所を好むものもありますが、多くは湿った所を好みます。
湿った所を好むのは身体が乾燥に弱いというより生殖に関係しています。
一言で説明すると、私たちが普通に目にする種子植物(裸子と被子)が体内でする作業を体外でやっているので水気が必要なのです。

では、どのような生殖方法を採っているのでしょうか。

シダ植物の葉の裏には、イボのような丸い物がたくさん付いています。
この1つを“胞子嚢(ほうしのう)”、密集して付いている全体を胞子嚢群と呼びます。
胞子嚢は観葉植物として出回っているアジアンタムにもありますが、山で見かけるシダのものは見た目が悪いものが多いようです。
この胞子嚢の中には胞子がたくさん入っていて、胞子嚢が弾けて胞子を散乱させます。

湿った土や湿った枯れ草の上など湿ったところに落ちた胞子は数日で発芽します。
そして、1センチ足らずの緑色のハート型に生長します。
これを“前葉体”と呼びます。
種類や環境によって3週間から3ヶ月ぐらいで前葉体の裏に、卵を作る“造卵器”と精子を作る“造精器”が出来ます。
これから、精子は他の前葉体の造卵器に入って受精となる訳ですが、 ここまで順調に進んでも、ここで雨水か水しぶきの一滴が無いと 精子は造卵器まで泳げないので終わりになってしまいます。

陸上に植物が上がる前は海藻類の全盛時代です。
海草のワカメなどが海水中に胞子を拡散させる生殖方法を採っているのですから、 陸上に上がったばかりのシダ植物が生殖から水を切り離せないのは理解できます。
現在、シダ植物が多く生息するのは熱帯の多雨な所です。
種類は世界で1万、日本では希少種を含めて800、身近で目にすることが出来るものは200程度だそうです。

めでたく受精した卵は細胞分裂を繰り返し、最初の葉と根を出し、 茎を作り大きなシダ(胞子体と呼ぶ)となります。
(胞子体に対して生長した前葉体を配偶体と呼ぶ)

種子植物の場合は、胞子には大胞子(メス)と小胞子(オス)があり、 大胞子は雌しべの胚珠の中にでき、胚珠の中で前葉体ができ、 前葉体から作られた卵はその場に留まっています。

胞子は雄しべの“やく”で作られ、乾燥に強い花粉となって風や虫によって運ばれます。
付け加えますと、種子植物の身体は胞子体で、雌しべの中に前葉体があることになります。


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ところで、シダ植物の一生では染色体数が変わります。
大き な葉を持っている時の染色体数は2nですが、 胞子は作られるときに染色体数が半分の1nとなり (減数分裂) 胞子から芽生えたハート型(前葉体・配偶体)は1nです。
受精して2nとなり大きな葉を持つようになるまで生長します。
と言うと変わってる様に感じますが、 人間の精子や卵子は染色体が半分で 受精して2倍になるのですからシダ植物が変わっている訳でありません。
シダ植物では、植物体として1nの前葉体が見えるからおもしろいですが。

シダ植物の一生の過程で、 大きな葉を持っている時代(胞子体)が未発達で 自分で栄養が作れずに配偶体に半寄生しているのが“コケ植物”です。
この場合、種の保存のためにはどちらが欠けても不都合なんですから寄生と言ったらおかしいかも知れません。

不適切な使い方かも。



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