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春分点が動く理由の簡単な説明

十二星座占いなどに使われる黄道12星座の最初は“牡羊座”ですが、なぜでしょう?
黄道12星座が考えられた紀元前5世紀頃には春分点が牡羊座にあったから、というのが正解のようです。
春分点は、地球上の赤道を仮想である天球上まで延長した線と、天球上を太陽や惑星が通る“黄道”が交わる点のうち、 太陽が南より北に向かって赤道を通過する点をいいます。
北半球の住人には“太陽が昇る点”と言った方が解かり易いでしょうか。
これから太陽の力が増して暖かくなる祝いの分点です。

そして、春分点に“牡羊座”を当てたのは、春分点が重要なように牡羊もまた重要な動物だったからです。
羊は古代エジプトでは神聖な動物であり、旧約聖書にも出てくる遊牧民“セム系民族”は、牡羊の中でも選び抜いた優 秀な牡羊を大切にしました。
キリスト社会で“神の仔羊”とか“迷える仔羊”と表現するのも、羊が重要な動物であったことを物語っているようです。

本題の春分点が動く理由です
潮の満ち引きが太陽と月の引力によることは良く知られていますが、 春分点が動くのもは太陽と月の引力が主な原因です。
地球の形は完全な球形では無く、 赤道付近が膨らんでいるという事を念頭において、まず、太陽の影響から考えてみます。
太陽の周りを回る地球の通り道を黄道といいますが、 地球の自転軸は黄道面に対して約23度傾いています。
この為に太陽に近い側の赤道付近に掛かる引力のベクトルと、 遠い側の赤道付近にかかる引力のベクトルが異なります。
(ベクトルというのは、力の大きさに力の方向を加えた表示法です)
このベクトルの差は、 地球の赤道面を黄道面に一致させるような力として働きます。
言い方を換えれば、自転軸の傾きを少なくするように働く訳です。
この為、自転軸は、天の北極を中心として自転とは反対方向に回転し始めます。

次に月の影響を考えます。
月の通り道を“白道”といいますが、白道面は黄道面に対して約6度しか傾いていないので、 月の引力は太陽の引力と平行に働くと考えてよく、太陽と月の引力により、 地球の自転軸は天の北極を中心に半径約23度26分の円を描きながら回ります。
この回転周期は、周期約2万6千年です。
この回転運動を“日月歳差”と呼びます。
日月歳差の影響で、春分点は50.3秒/年ずつ西に移動しています。

もちろん、地球には他の惑星(主に木星)の引力も働いていて、 地球の軌道面と他の惑星の軌道面がずれているために、惑星による歳差(惑星歳差)もありますが、 約0.12秒/年ずつ東に移動させる僅かなものです。
結局、春分点は日月歳差に惑星歳差を考慮すると、 約50.2秒/年ずつ西に移動していることになります。

春分点が動くというのは困った事です。
周知の通り天体の位置は、天球上に刻んだ“赤緯と赤経”で表していますから、 赤経0時の基点になっている春分点が動いてしまったら位置が表せません。
(注1:赤緯と赤経)
そこで、或る瞬間の春分点の位置を基準に天体の位置を表します。
星図や星表に明示してある“1950.0分点”とか“2000.0分点”といわれるものです。

例として、大犬座の“シリウス”を例に天体の位置を考えて見ます。
シリウスの概略位置は(2000.0分点)、赤経6時45.2分、赤緯−16度43分です。
先ず、赤経を角度に直します。
6×15+45.2/60.0×15=101.3
となり、シリウスは2000年1月1日12時(世界時)には、春分点から東に101.3度、 その点から天の南極方向に16度43分の地点にあった、ということになります。




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