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野草 ナズナ

身近な自然と科学Vol.151より

江戸時代、遊んでいると ナズナ を売れと言われたようです。
江戸川柳 に「 薺でも売れが意見の聞きはじめ 」と言うのがあります。

ナズナは古代に中国から渡ってきた外来植物で、今は春の七草のひとつに過ぎませんが、昔は飢饉のときに食べられ、更に遡った平安朝時代には天然蔬菜として食べられていました。
早春、
ロゼット (*1)のときには甘みがあって美味しいようです。
種を採取しておいて、秋に蒔くと、40日後から食べられるそうですので、庭や畑をお持ちの方は栽培して試食してみてください。
でも、このメルマガを書くにあたって田畑の多い地帯を見に行ったところ、田んぼや畑の周りどころか、中まで繁茂していたので畑を持っている方はわざわざ種を蒔くこともないようですが。

食べ方は、若い葉を茹でて和え物、おひたし、油炒め。
春と秋に全草を採り、湯通し後に冷水で浸けて冷まし、みじん切り、それを塩漬けにして、お茶漬け。
太い根は煮付け。

ところで、ナズナには 生薬 としての面があります。
入手容易な植物なので、間違いの無いように『原色日本薬用植物図鑑(木村康一、木村孟淳著 保育社)』から原文のまま引用します。
開花期の全草を根をつけたまま採り,洗って陽乾したものを
薺菜 (せいさい)といい,
漢方 では、和牌,利水,止血,明目薬とし,利尿,解熱,止血などを目的に,水腫,下痢,排尿痛,吐血,下血。眼の充血して痛むものなどに用いる。
民間療法 として下痢,腹痛に黒焼きを用い,婦人病の出血に1日lOgを煎じて内服する。
眼腫の痛みには煎汁で眼を洗う。
種子を薺菜子(せいさいし)と呼び,眼痛,緑内障などに1日9〜15gを煎用し,
花穂を薺菜花(せいさいか)といって,下痢に1日9-15gを煎用する。
また,粉末を作って乳児の下痢の際になめさせる。
とあります。

生薬というと東洋かと思いますが、『 ギリシャ本草 (1世紀)』にもナズナは入っていて、第一次大戦中は血止め薬剤の代用として使われ、婦人病の特効薬だそうです。

下痢 は悪いものを出す自然の備わった防御現象なので、ナズナで下痢を促進させて早く回復させるという意味なのかも知れません。
下痢をしたら水を飲ませるのをお忘れなく。
下痢が続く病気のコレラの特効薬は水だそうですから。
*1
ロゼット というのは、葉が放射状に地面に貼り付いている様で、丈が低くなるので冬の寒風を避けられられる、葉をいっぱいに広げているので太陽光を十分受けられる、更に、地熱を受けるのに適している形状と言われています。





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